胸腺腫瘍について

胸腺腫瘍とは、胸骨の裏側の胸腺という部分に出来る腫瘍の事で、胸腺腫と胸腺がんの2種類に分類する事が出来ます。胸腺という部分はとても小さな臓器で、思春期の頃に最大となり、加齢に伴って縮小をしていき、やがては脂肪組織に変化します。 胸腺腫瘍は具体的には、胸腺が脂肪組織に変化したものに出来る腫瘍の事で、増殖スピードが遅いという特徴があります。肺腺を覆っている膜の外側に広がる事は少ないのですが、ごく稀に外側に広がり肺や心臓等にも拡大していく事があります。 胸腺腫瘍の代表的な症状としては、初期症状はほとんどなく、進行するにつれて胸の痛みや呼吸困難等が現われてきます。また、それ以外にも合併症として重症筋無力症を発症する事があり、全身の筋肉を動かすのが困難になる事もあります。

胸腺腫瘍の具体的な治療方法としては、手術が選択される事が多いと言われていて、現段階では一番効果的とされています。 具体的な手術内容としては胸腺や、腫瘍が広がっている疑いのある部分の切除を目的として、そのために必要な処置が施されます。通常は胸部の真ん中を切開して手術を行なうのですが、腫瘍が小さい場合には胸腔鏡手術等が行なわれる場合もあります。 手術内容が胸腺の摘出だけで済んだ場合には、問題なく日常生活を送れるようになる事が多いと言われています。ただ、胸腺以外の部分の切除も行なわれた場合には、多かれ少なかれ合併症が起きる可能性が高くなるとされています。 手術以外の治療方法としては、放射線を患部に照射する放射線治療、専用の抗がん剤を投与する薬物療法等があります。